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冬の給食サービス
旧ブログ 2018年12月28日 (金)

 恒例の冬の給食サービスをこの前の日曜日に行いました.町内のお年寄りだけの世帯にお弁当をお配りするもので,春・冬,年に2回だけの行事ですが,楽しみにしていただいているようです.

 仏教婦人会の行事で,仏婦会員のみなさんが調理・配布に当たられますが,材料費は社会福祉協議会からご援助頂いています.ですから,お寺と社協(「社会福祉協議会」)との共同事業(今風に言えば,「コラボ」?^^)とも言える行事です.

 社協との協力関係と言えば,毎年秋,前年度にお寺で余ったお米を寄付・お引き取りいただいていて,社交辞令じゃなくて,本当に喜んでくださっているようです.これも,随分以前から続いています.ちなみに,手元の『社協だより』(大田市社会福祉協議会, 12月20日, No.79号)を見ると,「香典返し寄付」を始めとするお金の寄付の他,災害地への飲料水,食品,学生服等から,古切手,プルタブ,ペットボトルのキャップなどの寄付も受けているようです.当山でも,プルタブなどは溜るたびに持って行っています.

 社協というと,各種福祉事業を裏で支えている地味な組織という感じがしますが,社会的に弱い立場に追いやられている方々のために何かしたいというとき,一番身近にあって頼りになる組織かもしれません.

 お弁当の包装紙では,前回このブログに掲載した才市さんの口あいを紹介させていただきました(以下の通りです).

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 寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。間もなくお正月ですが、才市さんにこんな歌があります。

みのり《法》の船は六字の船で
六字の船に乗りぬれば
六字の風にまかせとられて

別段、お正月の歌というわけでもないのですが、「新しい年への船出」を連想しました。

 「六字」というのは「南無阿弥陀仏」のことです。阿弥陀様の働きを船に喩え、それに乗って迷いの海を渡るという言い方がありますが、才市さんはさらに、阿弥陀様の働きを風に喩えています。

 「風に吹かれて風まかせ」と言うと、いい意味にも悪い意味にも聞こえます。悪い意味なら、「どこに流されていくかわからない、不安で頼りなく、よるべない」という感じ。一方、よい意味だと、「自由で気まま、風に身を任せて思い煩うこともない」という感じでしょうか。

 才市さんは若い頃、九州に出稼ぎに行っていますが、その時、日本海を帆掛け船で旅することがあったかもしれません。帆掛け船の頼りなさも、風に身を任せる気楽さも、ともによく知っていたのでしょう。

 阿弥陀様の風は私たちを間違いなくお浄土へと運んでくださいます。だから、六字の風にまかせても、不安や頼りなさはありません。ただ、思い煩うことのないのびのびとした安心感があるだけです。それが「まかせとられて」という言葉に現われているように感じられました。

 今年の漢字は「災」だそうです。「災」に心痛めながらも思い煩うことなく、六字の風に身をまかせ、安心してお正月をお迎えください。

 ささやかですが、安楽寺仏教婦人会からお弁当をお届けします。今回も社会福祉協議会のご援助を頂きました。ありがとうございました。     合掌  

  二〇一八年十二月二十三日
   安 楽 寺 仏 教 婦 人 会
   ( 安楽寺住職  梅田淳敬 記)
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(以上)

【補足】

プルタブリサイクルについては,一時,イカサマだというウワサがありました.確かに,「回収したプルタブから車椅子を作って寄贈する」ということはないらしいのですが,しかし,アルミ資源として売れるそうです.ですから,社協に持って行ったプルタブが無駄になるということはないようです(この辺の話はややこしいので,あくまで,私が現時点で理解してる限りは,です).

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