先日,私が子供の頃読んだ親鸞聖人の絵本がひょっこり出てきました.なくなったと思っていた本で,もう一度見たいけど,本願寺からはもう別の本が出ているし,といって,図書館や古本屋を本気で探し回るほどでもないしと,そのままになっていました.およそ40年ぶり(ひょっとすると半世紀ぶり^^;)の再会です.
親鸞聖人のご生涯の話を聞くと,今でもこの本の絵が頭に浮かびます.たとえば,「定水を凝らすといへども識浪しきりに動き、心月を観ずといへども妄雲なほ覆ふ」という『嘆徳文』の一節を読むとこの絵のような情景が思い浮かびますし,弁円といえば,聖人を待ち伏せから救ったこの猿を思い出します(ついでに,デーヴァダッタがお釈迦様に石を落とそうとしたという話でも,この本の待ち伏せ場面を思い出します).
子供の頃読んだ本の印象は,根強く残っているものですね.
なお,ご両親が亡くなられて出家したとか,京都で玉日姫と結婚され,流罪で別れ別れになったなど,伝統的な伝承に従った内容です(そういう意味では今では貴重かも・・・).
【補足】
親鸞聖人の絵本:表紙と前後数ページがなくなっているので作者などはわかりませんが,多分,自分も読んだ,という方も多い絵本ではないでしょうか?
今回気づいたのですが,この絵本には猫が出てきません.猫がいてもいいような場面でも,代わりに子犬が描かれています.作者はキモ入りの犬派?
『嘆徳文』:引用は『浄土真宗聖典 注釈版』 p.1077.
この本は読んだ(見た)ことはありませんが、画風には見覚えがあります。
同じ方の描かれたものを手にしたことがあると思いますが、作者名は
私も知りません。
若い(小さい)ときの記憶はシナプスの結合が強いのか、忘れませんね。
仏法も若きときたしなむ必要があることもうなずけます。
毎年、組で開催している青壮年対象の「こころの元気塾」が近付いてきました。20年弱続いていますが、門徒の主に推進員が主体となってたくさんの予算を組からいただいています。今年のテ-マは
「このままでいいのか、この私」
で3回の講義&座談を展開します。いつも温泉津に行った次男が参加してくれていますが、今年は長女も参加してくれます。
震災と原発事件を契機に このままでいいのか この国 この宗門 この寺 この家族 この夫婦 そして究極の この私 を問わねばならぬ 今
となりました。どんな話し合いができるか楽しみたのしみ!!