松の内は明けましたが,遅まきながら,新年あけましておめでとうございます.昨年も相変わらず更新をさぼっておりましたが,やめる気はありませんので,引き続きよろしくお願いいたします.
さて,表題に掲げた口あいはこれで全部,ごく短いものです.
私たちは初日の出を拝むということはしません.また,夕日を見てお浄土に思いを馳せることはあっても,朝日を見て・・・ということもあまりしません.でも,朝日が昇って世界が明るくなるのを見て,迷いの雲も含めて世界を丸ごと明るく照らす阿弥陀様の光明を偲ぶのも悪くないと思いました.
信心をうれば暁になるがごとし
(親鸞聖人『尊号真像銘文』)
【補足】
表題に掲げた才市さんの口あい:楠恭編『妙好人才市の歌 全』の二, 第2ノート, 20番(p32). 用字,改行などを読みやすく改めました.
親鸞聖人『尊号真像銘文』: 『真宗聖典 注釈版』(1989), p.672.
余談ですが,図書館で『よあけ』(ユリー・シュルヴィッツ 作,瀬田貞二 訳,福音館 1977)という絵本を見たことがあります.漁師が湖畔で夜明けを迎え,火を焚いた後,湖に船を出し,漕ぎ去って行く・・・という内容で,漢詩を下敷きにしているとか.感動した,というわけでもないのに,妙に記憶に残る絵本です.