ずいぶん間が開いてしまいました.
今日は,恒例の仏教婦人会による給食サーヴィスの日でした.
これについては,このブログでも何度もご紹介いたしましたが,一人暮らしのお年寄りに,春と冬の2度,お弁当をお届けするという行事です.最近では対象を広げて,高齢のお年寄り夫婦だけのお宅や,高齢のお年寄りと息子さんだけのお宅などにもお届けしています.
仏教婦人会の会員の皆さんが高齢化して,参加いただける方がだんだん少なくなり,これもまた,先行き不安な行事ですが,ま,今やれることをやっていきましょうということで続けています.
包み紙に次のような文章を印刷しました.すでに,このブログで書いたことの焼き直しですが,まぁ,弁当をお届けするお宅では,こんなブログなどお読みになっていないと思いますので・・・.
今年も押し迫ってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
冬は寒く、雪が降ると歩きにくくて嫌ですが、その一方で、今年も雪を見ることができたのを喜ぶような気持になることがあります。
雪だけではありません。今年も朝顔の花が咲いた、今年も報恩講を勤めることができた・・・。歳をとったせいでしょうか、何かにつけ、今年もこれこれに出会えたと、喜ばしいような気持ちになることが増えました。
あるご門徒さんからこんな話を聞かせていただいたことがります。
朝、目が覚めて蒲団のなかで横になっていると、障子がだんだんと明るくなってくる。それを見て、ああ、今日もまた朝を迎えることができたと思う。歳をとると体が動きにくくなったり、あちこち痛んだり困ったことも増えるが、その一方で、一日一日を喜ぶことができるようになる・・・
季節の巡りを喜ぶその先に、「朝は、ひと朝ごとに美しい」という喜びが待っているのでしょうか。そうならば、歳をとるのも悪いことだけではないような気がします。
「生けらば念仏の功つもり」という法然上人のお言葉がありますが、一朝一朝を美しいと喜ぶことができるようになるのも、お念仏の功がつもることかもしれません.
ありがたや としが増すほど
よろこびゃ ますよ
ごおんうれしや なむあみだぶつ
(才市さん)
どうぞ、よいお年をお迎えください。
ささやかですが、安楽寺仏教婦人会からお弁当をお届けします。今回も社会福祉協議会のご援助を頂きました。ありがとうございました。
合掌
二〇一六年十二月二十三日
安楽寺仏教婦人会
【補足】
才市さんの口あいは:『ご恩うれしや』, p.270.
法然上人のお言葉とその味わいは,ここに引用されている梯實円和上のご法話からお借りしました.