梅田謙敬が才市さんを詠った短歌が数首あります.それについて,問 い合わせがありましたので,これを機会にここでもご紹介します.
当山には短冊が3葉残っています.だいぶん古びていて,シミのように見えるのは,模様や金箔(?)が色あせたものです(^^;).
1) 浅原才一[ママ]ぬしの六字尊号を拝受せられければ
入りがたき 法の深山を ふみわけて きこゑし君のまことをぞ思ふ
(才市さんがご本山から金泥六字名号を頂いたのは1920年ですので,その時のものと思われます)
2) 浅原才市老人の逝去を悼みて
ゆきましし 後に思へば 今更らに こひしたはしき 法の言の葉
(裏面に「昭和七年二月二十九日二七日逮夜によみはべる」とあります)
3) 才市老人の逝去を悼みまつりて
君ゆきて 法の村里 あれにけり あとをつぐべき人もなくして
(これも裏面に「昭和七年二月二十九日二七日夜」と謙敬自身によって記されています)
謙敬が才市をどう思っていたかを窺わせる逸話については,また改めて.
追記:1の添え書きを「・・・六字名号を拝受・・・」と書いていましたが,「尊号」ではないかとのご指摘を(間接的に)いただきましたので,改めました.ありがとうございました.
同じく1の「きこゑし」は「きゝゑし」ではないかとのご指摘もいただきました.ここは,実は迷ったとこでして,ちょっと,保留とします.
そのほか,細かなところ修正しました(2014.07.26)