娑婆の世界は 浄土の小庭
小庭見させて 浄土たのしむ
なむあみだぶつ
(楠 三, p.73)
遅ればせながら,あけましておめでとうございます.本年もよろしくお願いいたします.
さて,このお正月に,ある小庭の写真と次の詩を拝見する機会がありました.
In this
small gardenAmida Buddha
awaitsbuilding
his pure land.
(Three Wheels)
おおよそ次のような意味でしょうか.
娑婆の小庭で
弥陀が待つ
極楽浄土をこしらえて
この詩を読んで,冒頭に掲げた才市さんの口あいを思い出しました.「娑婆の小庭」と意訳したのは,この口あいの言葉を借りたものです.もっとも,こう訳した場合,「娑婆の小庭」の意味合いがちょっと違ってくるような気もしますが(視線の向きが反対になる? 一方が正しく,他方が誤りという意味ではありません).このあたりは,良く分からないのですが,次回,続きを書きます.
【補足】
楠, 三, p.73:楠恭編『妙好人才市の歌 全』の三, p.73(三の第3ノート, 38番).
なお,この口あいには
これはきだにや《木谷屋?》のほをこ三《報恩講さん》のあじやい《味わい》であります
という自注がついています.