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バカになる特権?
旧ブログ 2010年4月 7日 (水)

 前回,「南無の肴に阿弥陀の酒を 飲んで賑わう南無阿弥陀仏」という才市さんの自由な歌いぶりをご紹介しました.これと直接の関係はありませんが,次のような話を読んだことがあります.ただし,うろ覚えですので違っているかもしれません.湯川秀樹博士の名前が出てきますが,ひょっとして記憶違いかもしれませんので,その点をご承知置きの上でお読みください(なんか,官僚の作文だな,こりゃ).

 湯川博士は,若手の研究会などにもよく顔を出されたが,ときどき,若手もびっくりするようなバカな質問をされた.しかし,他人にどう思われるかなどと気にせず質問するのは大切なことである.もちろん,ノーベル賞受賞者だから何を言っても他人からバカにされる心配がないという面もあるだろう.バカなことを言えるのは,大先生の特権かもしれない・・・.

 才市さんが,自由にのびのびと,時には奔放といえるほどの表現ができたのも,何を言っても,阿弥陀様に摂取されていることは絶対に揺るがないという安心感があったからではないでしょうか.

 因みに上の引用の結論は次のようなものでした.

・・・しかし,大先生が立派な質問をすると,若手は萎縮して何も言えなくなってしまう.大先生は後輩のため,すべからくバカなことを言える特権を行使すべし.

 この結論を,そのまま信心の話に当てはめようというわけではありません.ただ,妙好人と呼ばれる人々に時に見られる,世間体を気にしない言動によって,風通しが良くなっている面は確かにあるような気がします.

【補足】
湯川博士の逸話は何で読んだかまったく覚えていません.繰り返しますが,湯川博士の話ではなかったかもしれません.

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