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「自分の命日の情報をWikipediaでしらべる・・・」
旧ブログ 2011年3月 9日 (水)

自分の誕生日の情報をWikipediaで調べることはできても、自分の命日の情報をWikipediaで調べることはできないんだな……と、Karen Anne Carpenterのページを見ながら、つらつらと考えた。

 先日,過去の記事の一つにトラックバックを付けていただきました.トラックバックが付くなんて,まずないことなので(^^;),それをたどってみたら,おもしろいサイトが開きました.『たのしい検索 ゆかいな検索』というblogサイトで,実際にご覧いただくのが手っ取り早いのですが,要するに,ある言葉で検索をかけ,ヒットしたページの中からいくつかを選んで紹介し,短い感想を付すというblogです.
 毎回,興味深いページが紹介されているのもさることながら,Webと検索システムというインターネットの面白さを上手に引き出している点でも面白いblogだと思いました.でも,一番面白かったのは,私が抱いていた“blog”のイメージそのものが目の前に現れたことでした.

 “読書日記”と言う評論・エッセイのスタイルがありますね.日記形式でいろいろな本を次々と紹介し,簡単なコメントを付けるもので,普通の書評とは違った面白さがあります.“blogなるものがあってWeb logのことだ”と聞いたとき,最初に思い浮かべたのは,この“読書日記”でした.日記形式でいろいろなウェッブ・ページを次々と紹介していく.紹介されている個々のページの面白さ,それらの結びつきの面白さ(意外な関係,突拍子もない連想,単なる偶然・・・),そしてその中からおのずと浮かび上がってくる著者の精神世界・・・うまくいけば一粒で三度おいしい.blogとはそんな感じのものかな,と思ったのですが,実際のblogは違ってました.Web logとは“Web閲覧日記”ではなく,“Webでつける日記”だったのか,と思っていたところに,このblogに出会ったのでした.まぁ,いろいろな形式・内容をすべて飲み込んでしまえるところがblogの面白さなのかもしれません.

 さて,冒頭に掲げたのはそのサイトに引用されていた言葉です.引用と言っても,ご自身のtwitterからの引用です(? ちょっとこの辺の仕組みはよくわかりません).
 当たり前といえば当たり前.たとえば,自分の誕生日が4月8日だったら,4月8日はどういう日かを調べることができます.でも,自分の命日はいつか分かりませんので調べようがありません.当たり前ではありますが,こう言われると,改めて,そうだったんだって思ってしまいます.
 学生の頃,図書カードを作りかけたことがあります.いっそなら本格志向ってことで,図書館目録の規則にしたがって,著者名のあとに生没年を括弧書きすることにしました.夏目漱石(1867--1916),池澤夏樹(1945--   )という感じですね.そしたら,ほとんどの著者は生没年とも埋まってしまいました.そして,まだ活躍中の方も,後で没年を書き込むためのスペースが取られる.ほとんどの著者はもう死んでいるし,そうでない著者も必ず死ぬんだと,当たり前のことに改めて気づき,しばらく手を止めてカードの山を眺めていたことがあります.そのときのことを思い出しました.

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