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[才市] 恋しくばなむあみだぶを称うべし
旧ブログ 2016年4月29日 (金)

御開山さまは どういうええこと《良いこと》を
教えてくださろうかいの《くださるのだろうかな》
恋しくば なむあみだぶを とのう《称える》べし
われも《わたしも=御開山様も》 六字の内にすむと[教えなさる]
(才市さん,sd-29:050)

 先日,桜江の西教寺,三谷卓良師をお迎えして,永代経法要をお勤めしました.
 お取次ぎでは,最初に,まだ幼いお孫さんたちが本堂にお参りするというお話を聞かせていただきました.亡くなられたおばあちゃんに会いに,と言って本堂にお参りするのだそうです.おそらく,生前のおばあちゃんに連れられて本堂に参っていたので,亡くなられた後も,本堂にお参りすると,おばあちゃんと一緒にいるような感じになるのでしょう.おばあちゃんに引かれて,み教えが途切れることなく続いていく姿です.

前に生れるものは後のものを導き,後に生れるものは前のもののあとを尋ね,果てしなく連なって途切れることのないように (『教行信証』)

 亡き人を偲んでお念仏を称える.そうやって,亡き人の働きでお念仏を受け継がせていただき,そしてそれによって,自ずと,次の世代にお念仏を伝えることにもなる・・・そんなことをたくさんの例話で聴聞させていただいた永代経法座でした.

【補足】
 『教行信証』:『顕浄土真実教行証文類 --- 現代語版 ---』(本願寺出版, 2000), p.646.『教行信証』末尾に引用されている『安楽集』の言葉です.
 才市さん,sd-29:050:鈴木大拙編著『妙好人浅原才市集』, ノート29の50番(p.417).用字,改行などを読みやすく改ました.

 「六字の内に住む」という口あいは他にもあり,以前,二つほどご紹介しています.2010年1月2010年6月です.

コメント

近年、報恩講などにお参りしていても、子どもさんやお孫さんを伴ってお参りされる姿を全く見なくなりました(碧南では)。子ども報恩講を企画してそれなりに子どもさんのお参りを推進してみえるお寺も多いのですが、相続という面からするとある意味逆効果ですらあると思います。おばあちゃんおじいちゃんの存在がありませんからね!もっとも、子どもに引かれておばあちゃんが子ども報恩講にお参りする姿は見受けられます。
家庭での生活の現れなのでしょうが・・・ お嫁さんに気を使い孫のことに口を出さない感がいっぱいです。子どもに相続してこなかった世代ですので、せめて孫に隔世相続をしてほしいものです。残念ながら孫のいない僻みですが!

 お西の方では,「キッズサンガ」という子供を主体とした活動がありますが,「キッズサンガ」では地域の大人も一緒になって,といわれます.
 血のつながった子や孫でなくても,子や孫の世代にお念仏の相続を,ということでしょう.

キッズサンガはいい取り組みですね!仏婦や仏壮の方が主体的に取り組むことがなによりです。
キッズサンガに学ぼうというお寺もありますが、どうしてもお寺主導になってしまってお客様意識がぬけませんね。

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