末代無智は
末代の わしを相手の
末代の
なむあみだぶの御文章さまよ
(楠, 二, p.192)
先に,才市さんが,「末代無智の在家止住の男女・・・」という『御文章』の言葉を聞いて,自分のことだと立ち上がったという話をご紹介しましたが,その「末代無智」の章について,才市さんはたくさんの口あいを残しています.その中で口調がいいものを一つ掲げました.
“末代無智の章は,末代に生きるこの私に向かって書かれたもので,末代の世のために働いていらっしゃる阿弥陀さまからのお手紙である”というところでしょうか.
才市さんは,「末代無智」の章だけでなく,『御文章』に収められた各書簡を自分のために書かれたものと受け取っていました.これについては,こちらの写真もご覧ください.
【補足】
楠, 二, p.192: 楠恭編『妙好人才市の歌 全』の二, p.192(二の第7ノート 47番).