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「衣によって尊い」
旧ブログ 2010年7月14日 (水)

 ご本山の僧侶向け研修で「衣によって尊い」という言葉を教えてもらったことがあります.

あなた方は,寺に帰ればご院家さん,ご院家さんと大切にされ,法事などでは上座に座らされるだろう.しかし,そこで思い違いをしてはいけない.自分が偉いから上座に座るのではない.衣を着ているから(法を伝えるという役割だから)上座に着かせていただくのである.「衣によって尊い」ということを忘れないように.
(記憶による要約引用).

 言うまでもなく,衣そのものが尊いのではありません.ですから,お経を背負っていれば,“お経によって尊い”ともいえます.

庄松、地方(ぢかた)の某寺に逗留中、三部経の仏事あり。その供をして施主の内へ行きしが、住職は玄関より上がりたれば、庄松もついて上がらんとせしに、住職は庄松に「お前は台所の方より入れ」と云えば、三部経を負い居る庄松、「お前さえ其処から上がるでないか」と云われた

【補足】
 ご本山(西本願寺)の研修とは,僧侶になるための得度習礼か住職になるための習礼かのどちらかだったような気がします.どの先生からお聞きしたのかも忘れてしまいました.
 庄松さんの話は,庄松ありのまま記のふるさと探訪 その8  からお借りしました.

コメント

JA(農協)の葬儀会館で行われた葬儀に参列したとき、司会の方が
「導師の○○寺ご住職が入場されます、御一礼してお迎えください、
この礼は住職さまにではなく、住職が掛けられている袈裟に
織り込められているお経に対してのものです」というような説明をされたことがありました。
袈裟、シュタラ、ス-トラ と辿り、納得いたしました。
いろんな機会を通して、説明を尽くすことが大切ですね。
お布施、ダ-ナ、旦那、檀家etc

[このコメントとurlは,削除させていただきました.なんで削除した!って,しぃちゃんさんがお怒りになればまだしも,たぶん,機械が自動的に投稿しているのでしょうね.やれやれ by junk]

釈破旬さま,こんばんは.
 へぇ~~,そんなこと司会の方がおっしゃったのですか.すごいな.当地でも,数年前からJAさんが葬儀の仕事に入ってこられるようになったのですが,そういえば,毎回,進行などについて丁寧に確認しに来られます.そういう姿勢の賜物でしょうか.
 いつか,破旬さんがご自身のblogで紹介されていたエオンの文章も良かったですね.葬儀屋さんは,すぐに「冥福を祈る」だの「草葉の陰で」と言いたがるというのは,もう偏見ですね.喜ばしいと同時に,お前はしっかり伝えているかと問われているように感じました.

全国的にショッピングモ-ルを展開している イオングル-プですが、
島根には無いかも知れませんね。元は 岡田屋 というス-パ-でして
三重県が本店です。三重県も真宗の盛んなところで宗門に影響を与えた宗務総長さんも輩出しているところです。
イオンの社長は外務大臣の岡田さんの兄上、会長は父上であります。
ひょっとすると岡田家は真宗門徒なのかもしれませんね。
葬儀屋さんがいろいろ尋ねて来られているうちは、チャンスですので、真宗の葬儀式をちゃんと理解してもらえるように、教えてあげて下さい。
こちらでは儀式について厳しく言う住職の葬儀とそうでない葬儀では
明らかに進行が異なる現象がでています。まあ、執行するほうは自分の方式でやるほうがスム-ズに行くでしょうが、儀式の一つ一つにそれぞれ深い意味があるのですから、おろそかにすることはできませんよね、変な方式で固まってしまうと、喪主も染まってしまいますので、最初が肝心かとおもいます。
そうそう、別の葬儀社のある司会者は 「合掌、おねんぶつ~」と参拝者にお念仏を促してくれていました。これもあり難いことですね。唯でさえ念仏の声が細くなっている昨今ですから

書き忘れがましたが(書きすぎをその前の要反省ですが)
「ご冥福をお祈りします」とか「天国に行った」というような表現は
テレビなどのマスコミの影響や、保育園などで飼育している動物が
死んだとき保母さんが「○○チャンはいまごろ天国に行ったのよ」という
摺りこみが子どものころからされているのが影響していますね。
加えて、私たち僧俗が日頃、念仏をせずに、浄土を語らなくなっていることも加速させているはずです。
今回の御遠忌テ-マのように、やたら いのち という言葉を採用しています。本派のスロ-ガン「念仏の声を 世界に 子や孫に」(だったかな)
から いのち に変更してしまいましたね。
念仏や浄土は いのち そのものだと思えなくなって来ているようですね。

宗門も・・・

こんばんは.続けてのコメント有り難うございます.
 イオン・グループ,島根にもありますよ.もっとも,元イオンでないお店がイオン・グループに入ったという形だったと思いますが.
 エオンではなく,イオンでしたね.実は,エオン(EON, AEON, エーオン,イーオン?)という言葉は私の好きな言葉の一つなのですが,今検索したら,その意味は見つからず,googleさんは,ご親切にもイオンの間違いではないかと教えてくれました(う~~ん,かなりオタクな言葉だったか?).

>加えて、私たち僧俗が日頃、念仏をせずに、浄土を語らなくなっていることも加速させているはずです。
 「いのち」という言葉が多用されるのは,たぶんその方が受け入れられやすいからでしょう.感覚的に受け入れやすい言葉を使うことは大切ですが,そのために浄土という言葉がいっそう縁遠くなるのも困りますね.
 前の話で言えば,おいしいフリカケを工夫するのは大切なことだけど,あんまりフリカケに凝りすぎて,聞いた人がフリカケだけ食べて満足してしまったら本末転倒です.
 和上様だったと思いますが,日頃仏教に縁のない若い人たちが集まったイベント(?)で,いきなり法蔵菩薩の話をされたそうです.主催者は,無茶な,もっと親しみやすい話を,と心配したけど,熱心に聴いてくれた,と.
 もっとも,私の場合は,フリカケにまだまだ工夫が足りませんが・・・.

再再度 失礼
確かにフリカケに懲りすぎると本末転倒ですね。
一年に何百回も呼んでいる法蔵菩薩ですが、私も極最近になって
初めて 世自在王仏 とのドラマチックなやりとりを法話で聞かせていただき感動した事を思い出します。イベントに参加した若者はluckyだったですね。

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