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「けんか腰で,この角を書いてもらった」:ヴィデオ記録から(4)
旧ブログ 2014年7月 6日 (日)

 才市顕彰会作成『浅原才市』というヴィデオに記録されている才市さんの回想,最後は,お孫さんの梅木武子さんです.ただし,今までの場面が安楽寺で収録されたのに対し,これは,梅木さんのご自宅(才市さん晩年の家で,現在,「才市の家」として公開されている家)で収録されたものです.

この絵賛[絵さん?]の,まあ,わたしが,まだ,朝鮮にいっとる[行っている]ときのことでございまして,
これが,六十・・・三歳くらいの時の,だと思いますですけども・・・
六十何歳というとりましたね,そいで[それで],そのときに,まぁ,
若林さんという絵描きさんが描いてくださるのに,あの,・・・
[ナレーションと被って聞き取り不能]
・・・いろんなことおっしゃたじゃないかと思いますです,
ほいでまぁ,[才市さんが,角を]生やしてくれいうて,
[それに対し絵描きさんが]いや,角は,あの,はやさんてて[といって],ゆう,まぁ,
けんか腰で,この,角を書いてもらったんだそうでございますがね,
それが,まあ,あの,わたしたち・・・

 [ ]内は補足です.先の3人の方に比べるとお若いせいか,ほぼ共通語で話してくださっています.
 才市さんがあの絵を描いてもらったのは70歳から71歳の冬のことです(ご本人がおっしゃっているように,絵が描かれたときのことは直接見聞きはされていません).しかし,角を書かせたのは才市さんであるという,一番肝心な点はきちんと伝わっていることが分かる証言です.

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