長く野生生物を飼っていると、誰もが一度はぶちあたる（と思う）心の壁。
たとえエビであっても、あまりに感情移入してしまうと、もういけませんね。
ある程度　調べていたことに納得いくと、その後は彼らの現在の環境に心を配る。
そして　案の定というか　わかりきったことですが
この小さい90ｃｍ水槽という空間で、彼らの一生を巡らせているだけの自分に嫌気が、、、、

私は研究者ではなく、これ以上知りたい事もないので、することは残っていません。
私はもうスジエビを飼っていません。屋内にエビを移し、繁殖の手助けもやめ、
彼らの最後の代の寿命がつきたところで　スジエビ飼育を終えました。
（川魚とエビの飼育に関するあるサイトから）

　御無沙汰しています．なんとなく，更新が止まってしまいました．このまま放置しておくのもナンですので，今日は私の趣味について．

　毎年，春になると小瓶に水草を植え，貝，エビ，メダカの稚魚などをいれた「ボトルアクアリウム」を作っています．今年は春に作れなかったのですが，一週間くらい前にいくつか作ってみました．「ボトルアクアリウム」もきちんと作ればなかなか見ごたえのあるものが作れるのですが（たとえば，ここにたくさん写真があります），私のは単に作ってみた，程度のものです．お手軽さが身上で，ここに写真を載せたもの以外にもたくさん作って家族の顰蹙を買っています（＾＾；）．

　これは， 土を入れてもう7～8年になります． もちろん，中の動植物は何度も入れ替えました．今は，近くの川で捕まえたエビが2匹，貝が数匹，ベランダのプランター水槽で孵ったメダカの稚魚が2匹住んでいます．メダカは2cmを越えたあたりで，プランター水槽に戻すことになるでしょう．

　上の写真から一週間経たないうちに，水草（オオカナダモ）がここまで伸びました（右） ． 水草は生長が早いですね．因みに，3年くらい前までは（先代の水草を追いやって）「グロッソ」と呼ばれる水草が大繁茂していましたが，あるときから急に育たなくなり，代わりに，それまで細々と生えていた「ウィローモス」が勢いよく増え始めました．オオカナダモは今年初めて入れましたが，調子いいみたいです．長期間見ていると，よく育つ植物の種類が少しずつ入れ替わったり，コケ（藻）が大発生したかと思うと自然に納まったり・・・．内部環境がゆっくり変化・遷移している様子が窺え，なかなか楽しい小瓶です．

　同じ形の容器がたまたま5つそろったので作ってみました(下）．容量が少ないので(150mLくらい？)，すぐダメになるだろうと思っていたのですが，毎日強烈な西日を浴びながら，まだ，頑張っています．ひと夏，いけるかな？

　毎年，春先になると，「今年はどんなものを作ってみようか」とワクワクする一方，あと，何度，春が巡ってくるのだろうと思ったりします．今年の春は， 「去年が最後になったのか」などと思いながら過ごしたのですが，もう一度，作ることができました．でも，あと，何度作れるのだろう・・・．ひょっとして・・・？

　さて，冒頭に引用したのは，アクアリウム趣味関係のサイトを巡っていたときに見つけた言葉です．元のページはもう削除されているようなので，匿名としておきます．
　生きものを飼っていると，生きものを玩具にしているという思いに捉われます．犬や猫に比べると，魚・昆虫・鳥など，小さな容器に閉じ込めて飼うものは，特にその思いが強いですね．のどに刺さった小骨のように，ときどき，少しだけ，でもしつこく疼く心の痛み・・・．
　因みに，最後のエビを川に戻さず，水槽内で寿命が尽きるのを見届けたのは，「一度水槽内に入れた生物は，元の川であっても返さない」というマナーに従ったものです．水槽で飼ったものはその水槽特有の何かに感染している可能性があり（発症していなくても），それを自然に帰すと，生態系を破壊する恐れがあるからです．

【補足】
　ここ数ヶ月の記事にいただいたコメントにお返事していません．近々まとめて（失礼）お返事しますね．