入口小目次> この頁
     口あい一覧  事項索引 
龍大「仏教死生観デジタルアーカイブ研究閲覧システム」展
旧ブログ 2011年6月 9日 (木)

 龍谷大学の「龍谷パドマ」で,「生死を超える物語 仏教死生観デジタルアーカイブ研究閲覧システム」展が6月7日から7月22日まで開かれています(詳しくはこちらを).才市さんも取り上げていただいたご縁で,先日,開会式に行ってきました.

 「デジタルアーカイブ研究閲覧システム」というのは,資料画像をデジタル化して,タッチパネル方式で閲覧できるものです.画像が非常に鮮明で,拡大もできるので,才市さんのノートなどは現物より読みやすいと思ったほどです.また,指先の操作で,拡大したり,めくったり,仏像などは回転させて見ることもできます.さらに,画像の横に解説も解説も連動して出てくるので,はっきり言って面白い.坊守といっしょに,しばらく遊んでました(^^;).
 田中久重製作「須弥山義」も納められています.この写真や図は時々見かけますが(一応,科学史専攻です.日本科学史ではないけど),このデジタルアーカイブでは,実際に動いてるところを見ることができました.月と太陽が動くにつれて,二つの時計もちゃんと動くのが面白かった(ついでながら,帰ってTVをつけたら,「からくり儀右衛門」こと田中久重の番組をやってました).

 こうして才市さんが親しみやすい形で広く紹介していただけるのは,本当にうれしいことです.
 それともう一つ.実は,才市さんのノートの劣化がひどいのです.以前,酸性紙が問題になったことがありましたね.劣化しやすい酸性紙が使われている二十世紀前半の紙史料はそのうちボロボロになって失われ,二十世紀前半は暗黒時代(史料がない時代)になるなどと騒がれましたが,才市さんのノートが正にこの時代の粗末な綴り方ノートなのです.保存・展示方法も考えなければと思いながら何もできずにいます.また,当山にあるノートは3冊だけで,あとは,あちこちに散らばっています.資料館などに収められてるものはともかく,普通のお寺や個人所蔵のノートは劣化するに任せるしかないでしょう.そういう状況の中で,鮮明なデジタル画像を残していただけるのは大変ありがたいことでした.

 この展示については,また続きを書きますが,機会があれば是非お訪ねください.龍大深草学舎のすぐ横です.

コメント

こんにちは
是非みてみたい展示会ですので、知り合いに紹介させていただいています。展示物がコンピュ-タ-の中に収められているのでスペ-スを確保する必要がないので狭い展示室で沢山の資料が閲覧できるわけですね。
でもお客さんが多人数になるとどうなのかという問題もありますね。
見てみないと分かりませんので、来月に是非お邪魔しようと思っています。

おはようございます.
昨日(土曜日)は朝から晩まで非常に充実した(?)一日で,先ほど宿直から帰ってきました.

パドマの展示をblogなどで早速ご紹介くださりありがとうございます.

>でもお客さんが多人数になるとどうなのかという問題もありますね。

 確かにそうですね.団体さんが押し寄せるとちょっとつらいかも.でも,団体でドヤドヤ押しかけて,嵐の如く過ぎ去るという見方をしても,多分おもしろくない展示会です.一人,あるいは数人で静かにゆっくりと見るのがふさわしい.以前,同じパドマで開催された展示会を見たときの感じでは,実際にそうなると思います.

ということはあまり宣伝しないほうが良いとなってしまいますが、自分が感動したことを知らせずにはいられない宗教の真宗です。自分へのおあたいが減っても人がみてくれたことが喜びになりますね。期間限定でなく
常設展示していただきたいものです。いずれにしろ来月の青春18きっぷが
発売されたら、一日ゆっくり閲覧とご本山のお参りを兼ねてお邪魔しようと
思います。

あちゃ,そういう意味になりますね.前言撤回.
大いに宣伝をお願いします.わたしも,続きの記事を書く予定.

パネル展示や実物展示もありますので,団体でもokです(言うことがぜんぜん違うな^^;).

デジタルアーカイヴの方は,画面が大きいので,喧嘩しなければ,4,5人は同時に見られますし.たぶん,今回の期限限定展示は,パネル・実物展示のことで,デジタル・アーカイヴは引き続き見ることができるのではないでしょうか.だから,一人でゆっくり見たければ後でもう一度,ということもできると思います.

入口小目次> この頁
     口あい一覧  事項索引