やれさぶ　やれさぶ
あしもぬくめ　てもぬくめ
なむあみだぶで　こころぬくめて
（『ご恩うれしや』p.138）

　安楽寺仏教婦人会では，毎年，春と年末に，一人暮らしのお年寄りにお弁当を作ってお届けしています．費用は社会福祉協会からご援助いただき，弁当作りと配達は仏教婦人会の方々と坊守の仕事． で，私の仕事はというと，包装紙に印刷する文章を作っておしまい・・・(^_^;)．

　いつも，才市さんの歌を紹介させていただいていますが，今回は上の歌をご紹介し，次のような文章をつけました（出典を付すなど，すこし，変えてあります）．

　お念仏で心を温めるとはどういうことでしょうか．裏返して言うと，こころを温めたいとき，こころが寒いときとは、どういうときでしょうか．

　それは，一人ぼっちのとき，自分だけ取り残されているような気がするときでしょう。
　でも，私たちは，本当は一人ぼっちではありません．いつも阿弥陀様が寄り添っていてくださいます．

朝な朝な仏とともに起き
夕な夕な仏をいだきて臥す（傅大士録・意）
（「安心決定抄」 『注釈版聖典』 p.1399）

　このお言葉通り，いつも一緒だよと知らせてくださるのが南無阿弥陀仏の六字です．どうぞ、お念仏でこころを温めながら新しい年をお迎えください。

　ついでながら，「朝な朝な・・・」という言葉は，私の住職継職法要のとき，ご導師さま（ご講師）が讃題とされた言葉です．ご導師さまは，「安心決定抄」に引用されている部分を越えて称えられましたので，今回，傅大士録を検索してみたところ，花園大学のサイトにありした．3行ほど引用します．ご導師さまは，2行目くらいまで称えられましたが，2行目最後のところを少し意訳されています．そういう訳（読み下し）があるのかもしれません．

Z120-24a14    夜夜抱佛眠朝朝還共起行住鎮相隨坐臥同居止
Z120-24a15    分毫不相離如身影相似欲知佛何在只這語聲是
Z120-24a16    寂是法王根動是法王苗涅槃既不遠常住亦非遙